認定機器
26

発条端面研磨機 SG-7

製造年:1960

本機は発動機用弁ばねやオートバイのフロントサスペンション用ばね等のコイルばねの両端面を同時に研磨する機構を持ち、従来手作業で行われていた端面研磨作業の連続自動化を可能にした。また砥石の全面に被研磨物が当たり砥石の片減りを防止するなど、コイルばねの端面研磨の生産性及び加工精度の向上に大きく貢献した。本機は国産ばね研磨機の草分けのみならず 半世紀以上にわたり稼動しており、国産機の高い生産性と耐久性を実証するものである。

認定機器
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スプリング研削機 VP4/40K型

製造年:1972

本機は1967年に開発された小型で低価格のコイルばね端面研削機で、砥石の摩耗に応じ砥石位置を下げるダウンフィード方式や湿式研削方式の採用により、研削面の粗さの低減や研削精度の向上を実現したもので、研削時に発生する粉塵の除去も容易である。開発以来改良を重ね、1987年の生産終了までにシリーズ全体で1000台に及ぶ販売実績を誇り、ばね製造への貢献度が非常に高い 本機は稼働中の同型機の中では年式が古く、歴史的・技術史的に高く評価される。

認定機器
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TBC型 連続式熱風テンパー炉

製造年:1979

本機は現在主流となっている小型汎用タイプの連続式熱風テンパー炉の原型である。ばね成形機に直結することでばね成形から熱処理工程までを省力化させた。ファンにより熱風を攪拌することで炉内の温度分布が安定し均一熱処理が可能になった。またコンベア速度の設定が容易でばねの品質安定に寄与した。省エネルギー性にも優れ軽量で移動させ易く、ばね産業の発展に著しく貢献し、4,000台超の納入実績がある。当該機は初期の機構をとどめており歴史的・技術史的に高く評価される。

認定機器
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STB-1C型 ドラム式表面処理装置

製造年:1977

本機は 1951年に世界初のドラム式機構として開発された表面処理(ショットピーニング)装置の原形を留めている。構造は 回転遠心力によるショット材噴射機構とワークを回転攪拌させるドラム機構からなり、均一な表面処理および処理後のワーク残留回避性に優れる点から、精度・耐久性・生産効率化に大きく寄与した。 本機はレースカー用弁ばねなど要求性能の高い分野で使用され、 今なお現役最古機として稼働中である。シリーズ累積1500台超の圧倒的シェアと実績を誇り歴史的・技術史的に高く評価される。

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ADS 0型 カットワイヤー切断機

製造年:1974

本機はショットピーニング用ショット材をカットワイヤー方式で製造する契機となった輸入1号機である。従来の鋳物スクラップのショット材には、強度不足による破損や形状不均一からの仕上がり粗さやワークへの残留の課題があった。ばねの高性能化に伴うばね材の高硬度化に対応して、当該ショット材はその均一形状と700HV以上の硬度を実現した革新的なもので、多くのばねメーカーに採用された。20本のワイヤーをローラーで引込み、固定刃と回転刃により切断する構造で、2段変速の回転刃の速度に合わせてワイヤー送り速度を無段階調整し、材料径と同寸法での切断加工を可能にした。 その後、国産機で改良を重ねたが本機は当時の原形を留めており 技術史的に高く評価される。