皆さんが毎日乗っている車もだんだん古くなると、いろいろな症状を現すようになる。
エンジンからも、ボディからも、音や振動などのさまざまな情報が送られてくる。
それらの情報の中に車の健康状態を現す重要な鍵があり、いち早く手を打ってやること
により、愛車に快適な状態で長く乗ることができる。
これは、会社の工作機械や、自動組み立て機などについても同じことが言える。
機械の潤滑油が切れると摩擦で発熱したり、潤滑油の焼ける臭いが発生する。
締め付けボルトが弛むと、音や振動が出るようになる。およそ機械は音、熱、
臭い、振動に注意していれば異常を見逃すことは絶対にないと言える。
したがって、自分の受け持ちの職場から、いつもと違った音、熱、臭い、振動が
出ていないか、常に気をつけるようにしてほしい。これは管理監督者だけの話ではなく、
全員に関心を持ってもらいたいものである。これを怠ると、ある日突然機械故障が発生
したり、生産停止や、不良多発と言うようなアクシデントにつながる。
最近「TPM」という手法が確立されて、当社でもT-TPM(全員参加のTPM)として、
これに取り組んでいる。このような手法を全員参加で展開することも大事なことであるが、
その前に自分の職場の一寸した変化を常に注意し、気が付いたらすぐに直す行動力がもっ
と大事なことである。このようなことが習慣として実行できる体質が身につけば、
TPMの展開もうまく進めることができると思う。