商品開発についての実験は、その性能を充分評価できる試験機なり測定器を併行して 選択するか、あるいは独自性のものを用いなければならない。この評価方法ができるかどうかで、 その開発の半分は完成したと言っても過言ではない。
実験の過程では、常に試験機や顕微鏡などで計測を繰返し行いながら進めるものである。 この場合、大事なことは、用いる試験装置の能力を充分熟知していないで測定すると、 記録紙上に画かれる結果だけで判断し、間違っているデータに気がつかない。 とくに、今日のように画像処理による場合は、このようなことが発生し易い。 このため、八分通り完成すると考えている最初の場面で失敗に気づくことがある。 したがって、測定に当ってはつぎの点を留意しなければならない。
(イ) | 日常、使用している試験機、測定器などの動作、精度確認。とくに機械類の精度については必ず 疑問視する位の見る眼を養うことである。 |
(ロ) | とくに研究用には担当者が考案した試験装置を使用するのが第一である。開発とは、 世の中にないものへの挑戦である。その特性評価も独得のもので行うのが最適である。 |
(ハ) | 機械は日常の点検、整備が大切。製造機械、評価試験機など、自分が手足の一部として 使用するものはすべて、日常、心を込めた整備、点検が大切である。 |