名称 | ADS 0型 カットワイヤー切断機 (ドイツ F.W. BUNDGENS社製 ) |
製造年 | 1974年 |
所有者 | 東洋精鋼株式会社 |
認定日 | 2024年6月4日 |
認定理由
本機はショットピーニング用ショット材をカットワイヤー方式で製造する契機となった輸入1号機である。従来の鋳物スクラップのショット材には、強度不足による破損や形状不均一からの仕上がり粗さやワークへの残留の課題があった。ばねの高性能化に伴うばね材の高硬度化に対応して、当該ショット材はその均一形状と700HV以上の硬度を実現した革新的なもので、多くのばねメーカーに採用された。20本のワイヤーをローラーで引込み、固定刃と回転刃により切断する構造で、2段変速の回転刃の速度に合わせてワイヤー送り速度を無段階調整し、材料径と同寸法での切断加工を可能にした。 その後、国産機で改良を重ねたが本機は当時の原形を留めており 技術史的に高く評価される。 よって本機が今後末永く保存されることを願いばね技術遺産に認定する。